天空率三斜求積表の見方 3

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エディエス君

天空率を確認する三斜求積表について説明します。今回は丸目処理についてです。

建築しようとする建築物(計画建築物)の天空率が、斜線制限に適合する建築物​(適合建築物)の天空率と同等以上であることを審査で確認する方法として、​三斜求積図・三斜求積表を提出します。​

今回はJCBA方式での三斜求積表の見方についてご案内します。​

2.  丸目処理

◇ Ver10での丸目処理 ◇

Ver10では「建築確認のための基準総則・集団規定の適用事例 」の計算過程における
小数点以下の取扱いをもとに、下表の方法で丸目処理を行っています。

〇全天空図の半径は100mmで固定
〇天空率の表示は小数点以下3桁
〇三斜求積法において分割、近似された各三角形を算出する際、「高さ」「面積」「天空率」を算出する各過程においても同様に小数点以下3桁で丸め、丸めた数値をそのまま次の計算に用いる
〇丸目処理の方法については、下記の通り

計画建築物:切り捨て
三斜求積図の面積を「切り捨て」することで小さめに評価します。
これにより計画建築物面積は大きめに評価され、天空率は小さめに評価されます。

適合建築物:切り上げ
三斜求積図の面積を「切り上げ」することで大きめに評価します。
これにより適合建築物面積は小さめに評価され、天空率は大きめに評価されます。

◇ Ver9での丸目処理 ◇

Ver9では下記方法で丸目処理を行っています。

〇全天空図を単位円(半径1の円)として天空率を算定する。
〇三斜求積法において分割、近似された各三角形を算出する際、「高さ」「面積」「天空率」を算出する各過程においては丸目処理をせずに計算する。
〇表示上の数値は小数点以下6桁または8桁を四捨五入した数値
〇「mm」または「m㎡」の数値は単位円による数値に全天空図半径を乗じた数値

◇ Ver9での求積表 ◇

Ver9では天空図の半径に合わせて求積図も変更されます。

次回は各システムでの設定方法です。

※天空率三斜求積表の見方4 に続きます

ADS通信vol.29 より抜粋