天空率の計算は、フリーCADソフトでも可能です。無料で天空率の計算ができるのでそれで充分とのご意見もありますが、
・天空率についての十分な理解(領域分け、緩和の理解)
・手作業による時間的なコスト、手間(測定点の手計算、1つ1つ行う天空率算定の手間)
といった懸念点もございます。
操作方法の一例ですが、天空率計算におけるフリーCADソフトを使った場合と、専用ソフト(ADS)を使用した場合の作業の流れを比較してみました。
タイムパフォーマンスが重視される昨今、何に注力するかの参考にしていただければ幸いです。
領域(天空率計算の対象となる範囲)を確認する。
領域は、斜線の数だけ必要となり、勾配や立ち上がりの高さ、斜線の方向事で分ける必要がある。用途地域をまたぐ場合もそれぞれに分ける必要がある。
1)計画建築物の作成
CADの図面を利用し計画建築物を作成。
2)適合建築物の作成
CADの図面を元に高さを入力して適合建築物を作成。2.5Dのアイソメ図で確認。
3)測定点の作成
測定点の間隔は手計算にて作成。
測定点を1つ1つクリックし作図。測定点の数だけ同じ作業を繰り返す。
測定点を1つ1つクリックし作図。測定点の数だけ同じ作業を繰り返す。
【フリーCADソフトでの操作】
・計算作業を行うにあたり、領域分け、緩和等、天空率の知識がしっかりとあることが前提となる。
・フリーCADソフトで天空率の計算を行う際には、2.5Dでの操作が必要となる。
・フリーCADソフトで天空率の計算はできるが、領域ごとに1つ1つ手作業で行い、かつ計画を変えるごとに計算する必要があるので、プランの比較検討に手間と時間がかかる。
【専用ソフト(ADS)での操作】
・作業時間はフリーCADソフトでの計算とは比較にならない程早い。
・自動生成に頼りすぎて処理結果を見落としがちになるので、基本的なことは理解する必要がある。
(ADSでは、サポートセンターの専門スタッフによるフォローが受けられます。)
天空率 ( 建基法第 56 条 7 項 ) を利用する場合は、確認申請図書に算定結果等の提出が求められます。申請図に関しての資料がダウロードできます。
○天空率申請図の手引書
○天空率算定申請図書サンプル
天空率計算システムのフリー版と有償版の違いについて、「手動」で行うか「自動」で生成するかによってシミレーションの時間に大きな差が出ます。
人手が足りない問題も、システムの導入で解決する場合も。
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